Take my soul モヤモヤ編

モヤモヤしています

Middle Earth:Shadow of Mordoll

LotRオープンワールドゲー、中身はかなりアサクリっぽい。

 

トーリー……○

 

冒頭から妻子殺されて首切られた主人公タリオンの復讐劇である。

主人公も首切られてほぼ死に体なのだが、過去の記憶がない幽鬼と同化したおかげで不死だし、なんかレーザーブレード使ったりワープしたり時止めながら弓射れるようになるし、触った相手の精神支配できるように追々なるしで、かなり敵がかわいそうになる。

トーリーラインに色々人物が浮かぶのだが、かなりざっくりとした扱いで宿敵すらなんかさっぱりと登場し、退場していく

 

タリオン:主人公、もとからめっちゃ強かったがめっちゃ強い幽鬼と融合してさらに強くなった。亡き息子の折れた剣を短剣として復讐するナイスガイ

 

幽鬼:記憶がない、記憶を取り戻す毎にすごい力に目覚めるのでそれをタリオンも使える、実は超重要人物だった(棒)

 

闇の総大将:槌、塔、手、の3人いる。タリオンの妻子を殺した張本人達なのだが、なんかキャラが薄いし、さっと負けて死ぬ。あっさり。

 

と映画のWikipediaのキャストみたいなざっくり紹介すらめんどくさくなってきたので他の人物については省く。

 

ゲーム性……△

マウスでも十分遊べるシンプルなオート攻撃とガード、集団戦闘でも一度に攻撃してくるのが1人ないし2人、っていうアレ。カウンターはない。

建物グイグイ登ったり、イーグルアイ的な地点で情報を得たり、まんまアサクリなのだが、主人公は幽鬼と呼ばれる超常的な存在と同化しており、かなりやりたい放題でゲーム性はかなりファンタジー色が強い。

 

オープンワールドなので色々要素があるのだが、全体的にあまりワクワクしない作り。

なぜワクワクしないのかというと、アサクリっぽさ、という既視感のすごさも手伝いつつ、マップが平べったすぎたり、段差が極端にあるんだけど結局グイグイ登れたり、となんかこうも一つ。

走るのがめちゃくちゃ早いので移動はあんまりストレスないんだけどう~ん。

 

アサクリにはソーシャルステルスとか、そういう独自性があったりもしたのだが……

サブクエストをこなしてもらえるポイントで、最大HPとか色々スキルを取得させたりできるんだけど、攻撃力は厳密には上がらないので、雑魚処理能力はスキルであがるっちゃあがるんだけど、通常1発で即死させられるようになったりはしない。

というか、強力なエネミーがかなりやばい作りで、通常攻撃が効かなかったり弓が効かなかったり事前調査を怠るとすぐにピンチになる作りなので、そういう意味ではプランニングを楽しむゲームなんだなという感じ。

後述の精神支配においても、この敵の強さをそのまま奪えるわけで、かなり味がでている。

 

独自性について

おそらく、このゲーム最大のキモは敵であるウルク(映画に出てたウルクハイとまた違うの?)軍団システムと、精神支配による軍団の内部崩壊要素なんだけど、精神支配が中盤まで出てこないので、なんやこのいまいちワクワクしないゲームは、って感じで進んでしまう。

独自性その一:軍団システム

軍団システムは主な敵であるウルクの指揮系統を表しており、数十人の部隊長と5人の軍団長からなる。

要するに中ボスがワールド中に点在してるんだけど、諜報でその所在や特徴、弱点を調査し、自由に攻略していけるという感じ。

 

ウルクは蛮族なので内部抗争とかもすごいしなんか狩りで力を示すとかいって獣に食われて死んだりするので、刻一刻とポストが入れ替わっていく。派閥とかはないが、軍団長はだいたい数人の護衛として部隊長を伴っているので、普通に襲撃してもキツい。

 

主人公としては、弱そうな部隊長から倒していったり、護衛役の部隊長を倒したりして戦力を削ぎつつ、軍団長を倒していく、という方針になる。

 

で、強力なウルクほど盾もってて正面からの攻撃を全部ガードしたり、剣無効だったり、弓無効だったり、エンチャ武器持ってたり、クロスボウの威力がやばかったりするのだが、明確な弱点が設定されており、ステルスキルなら一撃、とか野生動物が苦手でみかけると逃げる、とか炎に弱い、とかで、それを突くとあっさりと倒せる。

 

精神支配を取得するまでは、調査で弱点をみつけてそれを突いて倒す、というゲーム。

 

独自性その2:精神支配

ゲーム内ではブランド、って呼ばれてるのだけど大体「精神支配」と同意です。

幽鬼がやり方を思い出した瞬間、タリオンもブランドを使えるようになり、なんか手で掴んだ生き物を完全に手駒にできる。意図したタイミングで暴動起こさせたり、仲違いさせたい相手に喧嘩売らせたり、およそ軍団の内部崩壊に必要そうなことは大体できる。

乱戦においては味方を増やし敵を減らす爆アド行動であり、戦略的には相手の武将を支配してしまうので殺したけど後釜が埋まってしまう、という事がなくなる。

 

つまり、5人しかポストがない軍団長を全員ブランドしてしまうと、ほぼ敵がいなくなる。

 

中盤のメインクエストの目的でもあるのだけど、この軍団長全員ブランドする方法がいくらかあり

 

・軍団長自体を倒してブランドする。

 

・軍団長の護衛をブランドし、軍団長を殺して後釜にその護衛を着かせる

 

などである。

 

こうしてブランドした軍団長をまた他の軍団長やその護衛にけしかけて戦力を削り、また別の軍団長をブランドし・・・とやっていくとどんどんウルクの軍団が内部崩壊していき、増援を呼ばれたのになんかやってきた増援がみんな主人公の手の内の部隊だった、みたいな事態が発生し、敵は背中から刺される、愉悦。

 

 

独自性を踏まえた上で、なぜこのゲームがも一つなのかを考える。

主人公の能力が頭打ちなので、純粋に剣だけで無双するとかステルスのみで倒す、というのが難しい。

後半のスキル次第でできなくはないのだが、やはりブランドが前提の作りという感じで、プレイヤーの工夫によりプレイスタイルが生み出されるという感じではない。

 

剣や騎乗生物によるゴリ押し(アサルト)、隠密行動からの暗殺(ステルス)、ブランドによる絡め手、色んな能力を状況に応じて使い分ける、というと聞こえはいいのだが、その一つ一つに快感があまりないという印象。

 

後、主人公は不死身なのは設定なんだけど、なんか主人公を襲撃する習性のある首はねたはずの部隊長とかが傷を負った状態で「俺はしぶといぜ」みたいな事を言いながら何度も何度も出て来るので、いやお前そういうレベルじゃないやんってなるので、首を斬ったらさすがにちゃんと死んで欲しい。